これ、ウチの知り合いから聞いた話。もうリアルすぎてゾワるから、最後まで聞いてね?
その人、いつもは昼間に配達してるんだけど、その日は急に単発で「緊急配達」の案件が入ったんだって。届け先は郊外にある小さな配送センター。日中なら別に気にならない場所だけど、その日は夜の22時に荷物を届ける指定だったらしい。普段なら夜遅い配達ってしないんだけど、金額も良かったから受けたんだって。
場所は山のふもとの倉庫街みたいなところで、ナビ通りに進むと周りは真っ暗。街灯も少なくて、本当にここで合ってるのか不安になる道だったって。
やっと目的地っぽい倉庫に着いたんだけど、建物は古びていて、入口には「○○倉庫」とか書かれた小さな看板がぶら下がってた。一応ナビの住所と一致してたから、「ここだな」と思って車を停めて荷物を持って入って行ったんだって。
事前に聞いてた通り、入口のインターホンを押したけど、なかなか反応がなかったらしい。でも何度か押してると、ようやく低い声で「…はい」って返事が聞こえて、扉の鍵が自動で「カチャン」と開いたらしく入ることに。
中に入ると、奥から作業服を着た男性がゆっくり出てきたんだって。年齢は40代後半くらい? 顔色が悪くて、ちょっと無表情な感じ。「荷物ここでいいですか?」って聞いたら、「奥の事務室までお願いします」とだけ言われて。
で、その人に案内されるまま奥の事務室まで荷物を運んだんだけど、入った瞬間にちょっと違和感を感じたんだって。事務室なのに机の上には何も置いてないし、空っぽの棚が並んでるだけ。「本当にここでいいのかな?」って思ったけど、その男性が「そこに置いて」と指さしたから、言われた通り床に置いたらしいのね。
荷物を置き終わった後、「これで終わりですか?」って聞いたんだけど、その男性、何も返事をしないでじっとこっちを見てるだけだったんだって。なんかその目が妙に怖くて、「ヤバい」と思って早くその場を離れようとしたんだけど…。
出口に戻る途中、ふと倉庫の隅に誰かが立ってるのが見えたらしい。作業服を着た若い男だったけど、妙にじっと立ち尽くしてて、全然動かない。声をかけようか迷ったけど、怖くて無視してそのまま外に出たんだって。
で、車に乗り込んでエンジンをかけた瞬間、助手席の窓を「コンコン」って叩く音がしたらしい。驚いて窓の方を見ると、さっきの男性が無表情で立ってた。「どうかしましたか?」って窓を少し開けて聞いたら、「君、届けるのはこれが最後じゃないよね?」ってボソッと言われたんだって。
意味が分からなくて、「どういうことですか?」って聞き返したら、彼は何も言わずにその場から歩いて去っていった。なんか不気味な感じがして急いで車を出したんだけど…。
後日、その配達を手配した会社に確認したら、「そんな荷物を依頼した記録はない」って言われたらしい。さらに、その倉庫も何年も前に閉鎖されてるって聞かされたんだって。
それを聞いた瞬間、ウチも背筋が凍ったよ。だって、確かに人間だった。でも、それが「普通の人」だったのかどうか…。深夜の倉庫配達って、何が起こるか分からないから本当に気をつけた方がいいかもね。
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